美容室の名前・ロゴの作り方|
選ばれるサロンブランドをつくる7つのポイント

美容室のブランドコンセプトをもとに、日本人女性2人がロゴ案や配色、空間イメージを見ながらネーミングとロゴの方向性を検討している様子

美容室を開業するとき、早い段階で悩むのが、

「どんな名前にしよう?」
「ロゴはどんなデザインがいい?」
「おしゃれで印象に残る名前にしたい」
「造語の方がブランドっぽい?」
「英語やフランス語の方がいい?」

といった、サロン名とロゴの問題です。

名前やロゴは、

看板。
Webサイト。
Instagram。
Google検索。
予約ページ。
ショップカード。

など、さまざまな場所で長く使うことになります。

だから、

響きが好きだから。
なんとなくおしゃれだから。

だけで決めてしまうと、

覚えてもらえない。
読み方が分からない。
検索しても見つからない。
店舗の世界観と合わない。
数年後にブランドとズレる。

といった問題が起こることがあります。

美容室の名前とロゴは、単なる飾りではありません。

お客様がその美容室を知り、覚え、もう一度探すための「ブランドの目印」

でもあります。

ただし、最初から名前を考えるのが正解ではありません。

先に必要なのは、

誰から選ばれたいのか。
どんな価値を届けるのか。
どんな美容室として記憶されたいのか。

というブランドコンセプトです。

そのうえで、

「このブランドなら、どんな名前がふさわしいか」
「その名前を、どんなロゴで表現するか」

へ進んでいきます。

この記事では、美容室の名前を考える順番から、ネーミング、ロゴデザイン、商標・検索確認、長く使えるブランドへ仕上げる方法まで解説します。

この記事でわかること

  • 美容室の名前・ロゴを決める正しい順番
  • 覚えやすく検索されやすいサロン名の考え方
  • ブランドコンセプトを名前へ落とし込む方法
  • 美容室ロゴで失敗しないデザインのポイント
  • 商標・ドメイン・SNSを決定前に確認する理由
  • 名前とロゴを店舗・Webまで一貫させる方法

名前・ロゴは「ブランドコンセプト」から逆算する

美容室開業でよくあるのが、

「まず店名を決めよう」

という進め方です。

でも、名前だけ先につくると、

後から決まったターゲットや空間と合わなくなることがあります。

基本の順番は、

コンセプト
→ ターゲット
→ 提供価値
→ 世界観
→ 名前
→ ロゴ

です。

たとえば、

「忙しい大人女性が、静かに自分を整えられる美容室」

と、

「20代が新しいヘアトレンドを楽しめるサロン」

では、ふさわしい名前もロゴもまったく違います。

つまり、

名前やロゴはブランドの出発点ではなく、ブランドの考え方を見える形へ変換したものです。

→ 14|美容室ブランディングとは?

→ 03|売れる美容室のコンセプトの作り方

先に「かっこいい名前」を探すのではなく、
ブランドの意味を決めてから、その意味にふさわしい名前とロゴをつくる。

美容室の名前は「意味・記憶・検索」の3つで考える

良い店名には、単に語感がいいだけではなく、

ブランドとしての意味
お客様の記憶に残ること
もう一度見つけられること

が必要です。

どれか一つだけでは十分ではありません。

意味は素晴らしいけれど読めない。

覚えやすいけれど他店と同じ。

おしゃれだけど検索すると別ブランドばかり出る。

これでは、長期的には使いにくい。

名前は、

「見た瞬間」ではなく「数年使い続けたとき」

まで考えて決めます。

POINT01|短く、覚えやすい名前にする

美容室の名前は、覚えてもらえなければ紹介も検索もされにくくなります。

長すぎる名前。

複雑な造語。

文字数の多い外国語。

発音しにくい言葉。

は、世界観として魅力的でも記憶の負担が大きくなる場合があります。

理想は、

一度見たり聞いたりしたあと、もう一度言えることです。

たとえば友人に、

「どこの美容室行ってるの?」

と聞かれたとき、自然に答えられるか。

これはかなり重要な判断基準です。

POINT02|読み方・スペルを迷わせすぎない

外国語や造語を使うこと自体は問題ありません。

ただ、

「なんて読むんだろう?」

となる名前は注意が必要です。

名前を知ったお客様が、

Google。
Instagram。
地図アプリ。

などで検索するとき、自分で入力できなければ見つけにくくなります。

たとえば造語なら、

読み方を一つに想像できるか。

外国語なら、

日本語で人に伝えやすいか。

まで確認します。

おしゃれさと検索性は、どちらかを捨てる必要はありません。

POINT03|コンセプトから意味をつくる

ブランドとして強い名前には、

「なぜその名前なのか」

を説明できる背景があります。

必ずしもお客様全員に長いストーリーを説明する必要はありません。

でもオーナー自身が、

なぜこの言葉なのか。
何を大切にしているのか。
どんな未来を表しているのか。

を話せる状態にしておく。

そうすると、

ロゴ。
内装。
コピー。
Webサイト。

にも意味を広げやすくなります。

日本人女性2人が美容室のロゴスケッチ、ネーミング案、内装写真、カラーパレットを並べてブランドイメージを整理している様子

POINT04|他の美容室と混同されない名前にする

名前を考えたら、

同じ名前・似た名前がないか

を確認します。

美容室だけでなく、

美容ブランド。
化粧品。
ファッション。
飲食店。

など、近い世界観のブランドも見ておくといい。

名前が似ていると、

検索結果で埋もれる。

口コミで間違われる。

SNSアカウントを判別しにくい。

といった問題が起こります。

特に、

英単語一語。
一般的なフランス語。
短い造語。

は、すでに多く使われている可能性があります。

独自性は、

奇抜にすることではなく、他と区別できること。

と考えると分かりやすい。

POINT05|10年後でも使えるか考える

美容室名は、一度定着すると簡単には変えにくいものです。

だから、

その年だけ流行している言葉。

一時的なSNSトレンド。

現在の一つのメニューだけ。

に依存しすぎない方がいい場合があります。

たとえば今はカラー専門でも、

将来サービスが広がる可能性がある。

一店舗から二店舗になるかもしれない。

法人化したり、商品展開したりする可能性もある。

そのときにも使える名前なのか。

ブランドを育てる余白があるか

を考えておくと長く使いやすくなります。

POINT06|検索・ドメイン・SNSまで確認する

名前を数案まで絞ったら、実際に検索してみます。

Google検索でどう表示されるか。

地図検索で同名店舗がないか。

希望するドメインが使えるか。

Instagramなどで希望するアカウント名を取りやすいか。

を確認します。

ここは意外と重要。

店名を決めてロゴまで完成した後に、

「Webドメインが取れない」

「SNSが同名だらけ」

となると、デジタル上のブランドが複雑になります。

だから、

名前の最終決定とデジタル上の確認はセット

で進める。

POINT07|商標を確認してから最終決定する

美容室の名前やロゴは、条件を満たせば商標として保護の対象になります。

特許庁も、事業者が商品・サービスを他社と区別するために使う「マーク」や「ネーミング」を商標として説明しており、文字や図形、その組み合わせなどが対象になります。特許庁

重要なのは、

自分が先に使い始めれば必ず大丈夫、というわけではない

ことです。

特許庁は、商標登録せずに使用している場合でも、他者が同様の商標について権利を持っていれば侵害となる可能性があると案内しています。特許庁

候補名が絞れたら、無料で利用できるJ-PlatPatなどで商標を確認しておく価値があります。J-PlatPatでは現在も商標の出願・登録情報を検索できます。J-PlatPat

ただし、

似ている商標があるか。
指定役務との関係はどうか。
登録可能性があるか。

まで正確に判断する必要がある場合は、弁理士などの専門家へ相談します。

名前・ロゴは「気に入ったから決定」ではなく、
検索・SNS・ドメイン・商標まで確認してから最終決定する。

名前候補は「好き嫌い」だけで選ばない

候補が3〜5案できたら、

それぞれを同じ基準で比較します。

たとえば、

意味はコンセプトに合っているか。
読みやすいか。
覚えやすいか。
口頭で伝えやすいか。
検索しやすいか。
他店と混同しないか。
10年後も使えるか。
ロゴにしたとき成立するか。

を見る。

こうすると、

「なんとなくAが好き」

だけではなく、

ブランドとしてどれが機能するか

で判断できます。

良い美容室ロゴとは「綺麗なロゴ」だけではない

名前が決まったら、次にロゴです。

ここでも、

おしゃれ。

高級感。

流行っている。

だけで判断しない。

美容室のロゴは、

看板。
Webサイト。
Instagramアイコン。
予約ページ。
ショップカード。
ユニフォーム。
商品。

など、さまざまなサイズ・場所・素材で使われます。

だからロゴには、

意味とデザイン性に加えて「使いやすさ」が必要です。

ロゴ01|ブランドの性格が伝わること

同じ店名でも、

フォント。
文字間。
線の太さ。
シンボル。
色。

によって印象は大きく変わります。

繊細。

力強い。

柔らかい。

先進的。

クラシック。

親しみやすい。

どの方向がブランドに合うのか。

まずはコンセプトから決めます。

ロゴだけを切り離して、

「このフォントがおしゃれ」

で選ばないことが重要です。

ロゴ02|小さくしても成立すること

大きな看板で綺麗に見えるロゴでも、

スマートフォンの小さなアイコンにすると読めないことがあります。

今は店舗看板だけではなく、

SNS。
Google。
Webサイト。

でロゴを見る機会も多い。

だから制作時には、

大きな看板サイズと、小さなデジタルサイズの両方

で確認します。

ロゴ03|白黒でも機能すること

ロゴはいつもブランドカラーで表示できるとは限りません。

印刷物。

スタンプ。

刻印。

モノクロ資料。

などでは一色になる場合があります。

カラーがなくても、

形。

文字。

バランス。

が成立するロゴは使いやすい。

日本人女性が美容室ロゴの入ったカードを手に取り、WebサイトやSNS画面、サイン計画とあわせてブランド展開を確認している様子

ロゴ04|横型・縦型・アイコンを用意する

実務上かなり便利なのが、

ロゴのバリエーション

を最初から考えること。

たとえば、

横長ロゴ。
縦型または正方形。
文字だけ。
シンボルだけ。

など。

看板には横型。

SNSアイコンにはシンボル。

Webヘッダーには文字ロゴ。

というように使い分けられます。

一つのロゴを無理にすべての場所へ押し込むより、ブランドとして統一されたバリエーションを持つ方が運用しやすい。

ロゴ05|余白・色・使用ルールまで決める

ロゴデータだけ納品されても、

使う人によって、

色が変わる。

縦横比が変わる。

余白がなくなる。

背景によって見えなくなる。

ということがあります。

そこで、

ロゴカラー。
最小サイズ。
周囲の余白。
背景色。
使用禁止例。

など、簡単なルールを決めておく。

14で話したブランドガイドにつながる部分です。

→ 14|美容室ブランディングとは?

名前とロゴだけ完成してもブランドは完成しない

名前とロゴが完成すると、

「ブランドができた」

という感覚になりやすい。

でも、お客様が実際に体験するのはロゴだけではありません。

店舗外観。
内装。
スタッフ。
接客。
Webサイト。
写真。
SNS。
価格。

まで全部です。

たとえば、

繊細で上質なロゴ。

なのに、

店舗はポップ。

SNSは派手。

接客はカジュアル。

では、ブランドとしては一貫しません。

名前とロゴは、

これからつくるブランド全体の基準

として使っていきます。

名前・ロゴから店舗空間へどうつなげる?

たとえばブランドキーワードが、

静けさ / 自然 / 上質 / 余白

だったとします。

名前は、それを感じさせる意味と響き。

ロゴは、細く落ち着いたタイポグラフィ。

ブランドカラーは、低彩度のニュートラルカラー。

空間は、素材感と余白を大切にする。

写真も、強い加工ではなく自然光を活かす。

接客も、会話量をお客様に合わせる。

こうして、

一つの考え方が名前から店舗体験までつながる。

これがブランド設計です。

→ 06|美容室の内装デザインの考え方

日本人スタッフが受付でお客様を迎え、壁面ロゴや商品パッケージまで統一された美容室ブランド空間を案内している様子

名前・ロゴづくりでよくある6つの失敗

1|名前から先につくる
ブランドコンセプトがないので、その後の空間やサービスとズレやすい。

2|意味を詰め込みすぎる
想いを全部入れようとして、長く複雑な名前になる。

3|読めない造語にする
世界観はあるけれど、検索・紹介がしにくくなる。

4|流行だけで決める
数年後に古く見える可能性があります。

5|ロゴだけで完成だと思う
店舗・Web・写真・接客につながらなければブランド体験にならない。

6|検索・商標確認を最後にする
ロゴ制作まで終わってから変更が必要になると、制作物を作り直すことになります。

美容室の名前・ロゴを決めるおすすめの8STEP

STEP01|ブランドコンセプトを決める

誰に、どんな価値を届ける美容室なのか。

STEP02|ブランドキーワードを決める

3〜5語程度に絞ります。

STEP03|ネーミング案を複数つくる

一案に決め打ちせず、方向の違う案を出します。

STEP04|読み・記憶・検索性を確認する

口頭でも伝えてみます。

STEP05|競合・Web・SNS・商標を確認する

決定前に確認。

STEP06|名前を決定する

意味と実用性の両方で判断。

STEP07|ロゴを制作する

ブランドコンセプトを視覚化します。

STEP08|店舗・Web・SNSへ展開する

一貫したブランドとして運用します。

店名を決める前に確認したいチェックリスト

□ コンセプトと意味がつながっている
□ 読み方が分かる
□ 一度聞いて覚えやすい
□ 口頭で伝えやすい
□ 検索して他店と混同しにくい
□ ドメイン・SNSを確認した
□ 商標を確認した
□ ロゴにしても使いやすい
□ 将来の事業展開にも対応できる
□ 自分自身が長く愛着を持てる

名前は「説明しなくても全部伝わる」必要はない

良い名前だからといって、

店名だけで、

ターゲット。
価格帯。
技術。
世界観。
サービス。

の全部を伝える必要はありません。

名前に情報を詰め込みすぎると、逆にブランドとして扱いにくくなります。

名前は入口。

その意味を、

  • ロゴ。
  • コピー。
  • 写真。
  • 店舗。
  • Web。
  • 接客。

で少しずつ伝えていく。

ブランド全体で理解してもらえばいい。

良い名前とは、すべてを説明する名前ではありません。
ブランドを知りたくなる入口になり、使うほど意味が積み重なっていく名前です。

miiiyでは名前・ロゴを店舗とは別に考えない

miiiyでは、

  • 名前。
  • ロゴ。
  • ブランドカラー。
  • 空間。
  • Web。
  • 写真。

を別々の制作物として考えるのではなく、

一つのブランド体験として設計していく。

たとえば、

ブランドコンセプトが決まれば、

それに合うネーミングを考え、

ロゴやカラーへ変換し、

さらに素材・照明・サイン・Webまでつないでいく。

だから、

「ロゴは素敵だけど店舗と合っていない」

というズレを減らすことができます。

開業のかなり早い段階から相談できれば、

  • 物件。
  • 店名。
  • ブランド。
  • 空間。
  • Web。

まで同じ軸で組み立てていくことができます。

まとめ|名前とロゴは、これから育てるブランドの「顔」

美容室の名前とロゴで重要なのは、

単におしゃれなことではありません。

コンセプトに合っている。

覚えやすい。

読みやすい。

検索しやすい。

他と区別できる。

長く使える。

さまざまな場所で機能する。

ということ。

そして、

名前とロゴだけで終わらず、

店舗・接客・Web・SNSまで同じブランドとしてつないでいく。

その積み重ねによって、

最初はただの名前だったものが、

「信頼できる美容室」

「自分に合う美容室」

という意味を持つようになります。

特許庁も、ネーミングやマークは事業者の商品・サービスを区別する目印となり、信用の蓄積によってブランドイメージを持つものと説明しています。

名前とロゴは、完成した瞬間にブランドになるわけではありません。
お客様との体験を積み重ねながら、その名前に価値が宿っていくことでブランドになります。

ブランド全体から考えたい方は、

→ 14|美容室ブランディングとは?

コンセプトから整理したい方は、

→ 03|売れる美容室のコンセプトの作り方

空間へ落とし込みたい方は、

→ 06|美容室の内装デザインの考え方

開業全体を確認したい方は、

→ 12|美容室開業の準備チェックリスト

この記事でわかること

  • 美容室の名前・ロゴを決める正しい順番
  • 覚えやすく検索されやすいサロン名の考え方
  • ブランドコンセプトを名前へ落とし込む方法
  • 美容室ロゴで失敗しないデザインのポイント
  • 商標・ドメイン・SNSを決定前に確認する理由
  • 名前とロゴを店舗・Webまで一貫させる方法
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